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追跡

リフテン 盗賊ギルド

カーリアに会うため、ラグド・フラゴンへ戻っている。ガルスの日記から得た情報を証拠として使い、ブリニョルフにカーリアの無実とメルセル・フレイの裏切りを納得させられるよう願っている。

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リフテンは、あいも変わらず深い霧に包まれていた。

 

広場では早朝にもかかわらず、早開きの商人がすでに呼び込みのために

大きな声で、存在をアピールしていた。

 

私は、通い慣れたラット・ウェイから続くラグド・フラゴンの扉を、、、

 

一瞬だが、そこが、見慣れたその景色にいる見慣れた人達が血の海となっている。

そんな気がした。

 

「さすがに早計か」

私はフッと邪念を振り払うと、ラグド・フラゴンの扉をゆっくりと開いた。

 

中は、静かなものだった。

いつもと変わらない景色。

 

だが、そこにカーリアの姿があった。

 

彼女は静かにこちらに近寄ると、私の準備を確認し、そして貯水池に向かって

歩き始めた。

 

周りはすでにカーリアの存在に気がついていた。

普段はおしゃべりなギルドの面々が、誰一人口を開かないのが

その証拠だった。

 

嫌な感じだ。

 

私は静かに息を吸い込み、

いつでも、“対応”できるように気をはった。

 

貯水池には、ブリニョルフと数名が我々を待ち構えていた。

「その殺人犯と一緒にいるには何かわけがあるんだろうな!?」

ブリニョルフは私に向かって怒鳴った。

 

私が口を開く前に

「ガルスの日記持ってきたの」

そう告げるとカーリアはブリニョルフに日記を手渡した

 

「そ、、、そんなバカな!」

ブリニョルフは日記を見て、内容をめくるうちに驚きを隠せなくなっていった。

「本当なのよブリニョルフ。メルセルは貴方の鼻先で、ギルドの財産を

何年もくすねていたのよ。」

 

「この本に書かれている事が本当かどうか、確かめる手段は一つしかない」

そう言うと、ブリニョルフはギルドの大金庫へと向かった。

 

ギルドの大金庫。

金で買える最高の技術を使い、厳重に厳重に管理されているその金庫を

開ける手段なんてあるのか?

 

「彼は、こじ開ける必要なんてなかったんだわ」

カーリアがボソッとつぶやいた。

 

どう言う事だ?私は疑問に思ったが、

それを訪ねる前に、ブリニョルフは金庫を開けた。

 

「八大神にかけて、ない!なくなってる!!! 金貨も宝石も全部やられている!!」

 

確かに、そこは、空っぽになっていた。

事前に大金庫と言われなければ、ただの資材置き場かと思うくらい、

全く、何も、金目のものはなくなっていたのだ。

 

ブリニョルフは部下に素早く指示を出すと、

私を呼んだ。

 

「お前がカーリアから聞いた事全てを話せ。」

私が一通りカーリアとの経緯を話し終えると、次は

「メルセルの家に行き奴の足取りをつかめるものを探し出せ」

ときた。

 

さっきまで、ギルドが壊滅している予想すらしていた私にすれば、

おいおい、間延びした展開だな。とも思ったが、あのメルセルが

このままいけしゃあしゃあとどこかへ消え去るのを、見ていれるほど、

私はできた人間じゃあない。

と言うか、殺されかけたら、殺し返す程の器の小さい人間なのだ。

 

そんなわけで、私はブリニョルフに教えてもらった

メルセルのリフテンの家とされる、リフトウィールド邸へと向かった。

 

リフトウィールド邸はリフテン裏口の中ほどにある、小さな2階建ての家だった。

 

ヴァルドという、鈍そうな大男からメルセル家の鍵をスリとったが、

面倒になるのも嫌なので、ついでに奴の命も奪っておいた。

 

メルセルの家の中には、おそらく雇われたであろう山賊が数人いたが、

どうにもぼーっとした眠そうな輩ばかりだったので、

ゆっくり眠らせてやった。

 

そして、一階のリビングにある隠し扉から地下へと進んだ。

 

地下は、ラット・ウェイの一角かと思われるほど入り組んでおり、

かつメルセルによる罠が張り巡らせてあった。

 

しかし、もし仮にメルセルが自分をここまで追いかけてくる輩がいたとして、

この程度のトラップでやれるか?と、一瞬でも考えれば、仕掛けるのをやめたか、

もっとグレードアップしたに違いない。

その程度のトラップだった。

 

地下道のトラップ、その最深部にメルセルは計画書を残していた。

 

うーむ。メルセル、抜けすぎだろう。

自宅に警備員を雇い、、トラップだらけの地下通路を作り、その最深部に計画書を

残していく。

 

これは罠にちがいない。

正気そう思ったが、ブリニョルフの意見は違ったようだ。

 

彼はメルセルがなんとかの眼と呼ばれるアイテムを手に入れるため、

生涯をかけた計画を練っていると信じきっていた。

そして、カーリアと一緒に追いかけようと持ちかけてきた。

 

あまり気が乗らないが、まぁよかろう。

メルセルさえ追い詰めれればなんとでもなる。

 

実際一人では探しようがないしな。。

 

私はブリニョルフとカーリアの三人で話し合いをするべく、

ラクド・フラゴンへと向かった。

 

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